2025年8月23日(土)~24日(日)の2日間で、宇和海広域をフィールドにしたブルーエコノミー産業に関わる様々な体験型学習プログラムを実施しました!
豊かな宇和を後世に引き継ぎ、経済活動をしながら持続的に海を利用するためにはどのような考え方が必要か、高校生の視点で地元の海と人との関わりを紐解くことを目的としました。
イベント概要
・日程:2025年8月23日(土)~24日(日)9時~17時
・開催場所:伊方町、八幡浜市、西予市
・参加人数:愛媛県内の高校生9名
・協力:朝日共販株式会社、愛媛県漁業協同組合三崎支所、株式会社古屋野水産、赤坂水産有限会社、一般社団法人 海洋産業研究・振興協会
佐田岬半島で持続可能なしらす漁と水産加工について学びました!
最初の訪問場所は、日本一細長い半島として知られる佐田岬半島の中ほどにある伊方町川之浜の朝日共販株式会社です。最初の講師は、(一社)海洋産業研究・振興協会副主任研究員の田中元先生です。ブルーエコノミーという言葉が示す意味や、ブルーエコノミーに関連する産業にはどのような分野があるのかを学びました。そのあとは朝日共販の福島大志さんらの案内でしらす漁場の見学!続いて、加工場での作業を見学で厳格な品質管理を行い、佐田岬半島から全国の消費者へしらすを届けている拠点での取り組みを学びました。
伝統漁法”漁士”(あまし)と、赤ウニのブランド化戦略を学びました!
午後に訪問したのは、佐田岬半島の先端部に近い伊方町の三崎地区。ここでは、ボンベ等を背負わずに素潜り漁を行う”漁士(あまし)”さんによる伝統的な漁法が今も続けられています。講師を務めて下さったのは、愛媛県漁業協同組合三崎支所運営委員長の尾﨑健史さんで、水深約12mの場所で行い、見事赤ウニを漁獲しました。座学では漁協として取り組んでいる赤ウニのブランド化戦略について学びます!その後は加工場に移動し、赤ウニの殻割り作業を体験。専用の器具を使いながら、ウニの身が割れないように、慎重に取り出していきます。到底自動化が出来ない、根気のいる繊細な作業を体験できました!
卸売市場見学と低利用魚アイゴの活用と今後の可能性を学びました!
2日目のプログラムは早朝5時30分からスタート!講師を務めて下さった八幡浜市水産港湾課の山内武弥さんの案内のもと、八幡浜市水産物地方卸売市場で宇和海近海で水揚げされた水産物が、卸売業者さんに買い付けされていく様子を見学しました。上着の裾に数字を隠しながら行う”セリ”の様子を見学したり、市場の関係者に水産物の水揚げ量や海の環境変化について尋ねたりと、卸売市場でしか経験できない貴重な学びを得ることが出来ました!
続いてのプログラムは、低利用魚アイゴの活用と今度の可能性について学びました。講師を務めたのは、株式会社古屋野水産の古屋野太一さん。座学の後は、参加者一人一匹のアイゴを古屋野さん指導の下さばいていきます。まずは古屋野さんがさばいたアイゴの薄造りをポン酢で試食。美味い!!この日作った料理メニューはアイゴのお刺身と天ぷら。約1時間半の料理時間で見事に完成した2品と、前日に殻割り作業をした赤ウニをトッピングし、この日の豪華な昼食が完成しました。
最先端&持続可能なマダイの養殖について学びました!
午後のプログラムでは赤坂水産有限会社を訪問しました。赤坂水産では、ご多忙の中講師を務めて下さった取締役の赤坂竜太郎さんから、養殖いけす内のマダイの分布変化により給餌のタイミングや量を調整する給餌ロボットの導入や、飼料に魚粉を一切使用せずに養殖することに成功した新たな生産手法の確立、また、長期間の輸送を可能にしている特殊な締め方技術の導入など、最先端で持続可能なマダイ養殖を体現する数々の取り組みを学びました。
最後は2日間のまとめ学習で締めくくりました!
最後に実施したのは、プログラム①と同様に2日間のまとめ学習です。本プログラムにも全体講師として帯同した(一社)探究科学研究所の彰さん先生からのアドバイスを受けながら、生徒たちはグループに分かれて、2日間で学んだことを生かして「ブルーエコノミーの視点を持って宇和海で事業を興すための事業アイデア」を作成しました。プログラム②は水産業に関わりのある内容が多かったため、参加した生徒からは、低利用魚の活用アイデアに関する発表が多くありました。
2日間みなさんお疲れ様でした!
【宇和海ブルーエコノミー学習プログラム①】宇和島町・愛南町編のイベント内容はこちら➡宇和海ブルーエコノミー学習プログラム①
イベント名 | 【宇和海ブルーエコノミー学習プログラム②】伊方町・八幡浜市・伊方町編 |
参加人数 | 愛媛県内の高校生9名 |
日程 | 2025年8月23日(土)~24日(日)9時~17時 |
場所 | 伊方町、八幡浜市、西予市 |
主催 | (一社)海と日本プロジェクト㏌えひめ |
協力 | 朝日共販株式会社、愛媛県漁業協同組合三崎支所、株式会社古屋野水産、赤坂水産有限会社、一般社団法人 海洋産業研究・振興協会 |