石鎚山系を起点とした瀬戸内海側・太平洋側それぞれの森里海の繋がりを調査し、各エリアにおいて、山間部から河口域(海)までの環境の違いや地域の特異性、抱えている課題などを愛媛県側・高知県側と比較しながら学び、瀬戸内海と太平洋の海の未来を考えるイベントを、7月28日~29日に瀬戸内海編、8月19日~20日に太平洋編として開催しました。今回の交流学習会では、それぞれのプログラム参加した子供たちが一同に集まり、各プログラムでの学びの成果を発表し、相互に学びを深めました。
学びの振り返り、各班ごとに学びの成果を発表
まずは、7月の瀬戸内海編、8月の太平洋編で学んだことの振り返りです。森・里・海は繋がっていて、お互いに影響し合いながら恵みを生み出していることを振り返りました。次に、瀬戸内海編と太平洋編編の参加者が混ざって新たなグループを結成し、各班がお互いに学んだことを発表しあい、双方で学びを深め、学習の集大成として石鎚山系と瀬戸内海、太平洋が一枚で表現された大きなパネルに、瀬戸内海側と太平洋側の共通点や相違点、そして、森・里・海の循環を維持するために自分たちにできることを書き加えてパネルを完成させました。
交流学習会には西条市の玉井敏久市長にも参加され、子供たちは本イベントで学んだことを玉井市長に向けて発表も行いました。
(子供たちからサインを求められる玉井市長)
子供たちは、2日間かけて学んだことをぎゅっと凝縮し「キャッチコピー」をつくり、森・里・海のつながりを表現しました。また、成果として、これらの学びを県民にも広く伝えるためその「キャッチコピー」を使い、瀬戸内海編の講師を勤め、海苔の養殖を愛媛県漁している協同組合西条支社の杉本真吾さんと海と日本プロジェクトの推進パートナーである地元の企業”株式会社あいさと”と連携して、西条市産の黒ばら海苔の商品パッケージのデザインに使用し、後日県内で販売を予定しています。
円山森林公園、石鎚ふれあいの里で自然体験!
午後からは円山森林公園に移動し、最後のフィールドワークです。西条自然学校の山本貴仁先生から、森林の成り立ちや、実際に生息している草木について詳しく教えていただきました。円山森林公園には人工林の杉があり、森を適切に管理するため、木を間伐することの必要性を教わりました。実際に、大きな杉の木を伐採するところを見せていただきました。大きな木が倒れる瞬間は大迫力!子供たちからは大きな歓声が上がりました。森を適切に管理することは海を守ることに繋がるということを、全日程の学びを終えた子供たちはしっかりと理解していました。
その後、石鎚ふれあいの里では、薪割りや火起こしを体験しました。間伐材を使っての薪割り体験。間伐材を捨てることなく「循環」させていました。森里海の大冒険の締めくくりとして最後の最後まで森・里・海のつながりをしっかりと体感しました。
参加した子供からの声
・この大冒険に参加するまで、森は森、里は里、海は海、と別のものだと思っていたけれど、
すべては繋がっていて、全てを大切にしないといけないと思った。
・きれいな海を守るためには、海のことだけ考えるのではなく、きれいな森や里を作らないといけない。
街に住んでいる自分にできることを考えるきっかけになった。
・先生に教えてもらったように、「生き物の気持ちになって考える=よく観察する」ことを大切にして、
これからも森や里、川、海に生きる生き物について観察していきたい。
・今回のイベントをきっかけに、もっと海や自然のことを勉強したいと思った。
・今回学んだことを自由研究にまとめて発表したら、学校で表彰を受けることができた。
・自然が大好きになったので、もっと自然について勉強したいし、大切にしていきたいと思った。
イベント名 | 西日本最高峰・石鎚から始まる森里海大冒険!交流学習会 |
日程 | 2023年9月10日(日) |
場所 | SAIJO BASE、円山森林公園、石鎚ふれあいの里 |
主催 | (一社)海と日本プロジェクトinえひめ |