9月にとうとう突入しました。
海のイベントもだんだん減り、今年はどんな夏だったか取材先で撮り貯めていた写真を
見返していたら、ほとんど写ってる”アレ”に興味が湧いてきたのです。
そうです、”アレ”とは、、、
テトラポッド、正式には「消波ブロック」!
日本では「テトラポッド」は不動テトラの四脚ブロック製品の登録商標であるため、
海岸や河川などの水を止めるコンクリートブロックのことは、
消波ブロック(しょうはぶろっく)と言います。
なんとな~くの役割は説明できても、深くつっこんで調べたことはなかったので
今回はみなさんにもご紹介します。
◆活躍①押し寄せる波からわたしたちを守ってくれる
消波ブロックは特に波の強いところに設置されていて、岸に向かってくる波の
エネルギーを弱くしくれる、その名の通り波を消す役割を持っています。
消波ブロックがなければ、波のエネルギーはそのまま岸にぶつかり砂浜が
流され、私たちの住む陸地がどんどん削られてしまいます。
特に日本では、戦後に大量のダムが建設されたことや、
海岸付近に建造物が建てられていることも多く、
一層海岸線の侵食を防ぐ必要があるんです。
◆活躍②豊富な生物のすみか
消波ブロックの岸側は、水流が穏やかなため早い流れが苦手な生物が多く集まり、
安心して生活する場となっています。
また、太陽光を受けて表面には藻が生えて、その藻を食べる生物も繁殖していく、
なくてはならないものなのです。
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ですが、
私たちや海の生物を守ってくれている一方で、恐ろしい一面もあります。
消波ブロックを移動する際、隙間に落下してしまう事故が頻繁に起きているようです。
あまり取り上げられることはないですが、
サーファーや釣り人がこの隙間に落ちて死亡しているデッドゾーンともいわれています。
落ちてしまうとものすごい吸引力で海に吸い込まれ、
どんどん海の底へと沈んでしまいます。
一度はまると自力では戻ってこられない恐ろしい場所なのです。
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この見た目、日常にはない形や大きさで登りたくなる気持ちはすごくわかります。
歌詞にもでてくるくらい、海の象徴でもあります。
ただ、登ると危険だということを忘れないでください。
そして、波の流れが複雑であるためたくさんの海ごみも挟まっています。
一見きれいな海岸に見えても、ブロックの間を覗くと大量のごみが挟まっていること
が多いです。
最近では、ごみ拾いに点数をつけてゲーム感覚で楽しく拾うイベントも増え、
みんなが気付かないところを独り占めしたくもなります。
奥に行けば行くほど拾われていないごみが堆積していて、
海ごみの宝庫といってもいいかもしれません。
でも、危険だと少しでも感じたところには足を踏み入れないでください。
危険でなかなか拾えないところへは、専門のチームが拾ってくれます。
えひめ事務局でも取材をした、E.Cオーシャンズもそのひとつです。
できる範囲のことを少しずつでも増やしていけたら、
海も喜んでくれるはずです。
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話が少しずれてしまいましたが、
当たり前にあるものでも、それが何のためにあるのか考えると
よく行く海でも新しい発見がたくさん隠れているかもしれません!
まだまだ海の知らないことがあると思うとワクワクしますね♪
みなさんも海をよ~く観察してみてください☆
イベント名 | 消波ブロックの役割 |