海と日本プロジェクトが展開している「海と灯台プロジェクト」は、
「灯台」を中心に地域の海の記憶を掘り起こし、
地域と地域、日本と世界をつなぎ、
これまでにはない異分野・異業種との連携も含めて、
新しい海洋体験を創造していくプロジェクトです(「海と灯台プロジェクト」HPより)。
瀬戸内海と宇和海に面した愛媛県には、多くの灯台が存在します。
そこで海プロえひめ事務局では、県内の灯台を調査し利活用の可能性を探る活動を始めました。
先日訪ねたのは、佐田岬半島の先端に建つ「佐田岬灯台」。
■写真「佐田岬灯台」…向かって左側が四国、海を隔てた右側に九州があります
佐田岬灯台は、瀬戸内海と太平洋(宇和海)を隔てる海峡の四国側の端に立ち、
大正7年(1918年)以来、ずっと航行の安全を見守っています。
この日は靄がかかり見通しはよくありませんでしたが、
アングルを変えると、灯台越しに九州が見えます。
■写真「豊予海峡」…ほぼ真ん中に見えるのは大分県の高島。その向かって右奥が佐賀関です
豊予海峡とよばれるこの水道は、狭いところで14キロほど。
佐田岬灯台の光度は約25万カンデラ、
光達距離(光が届く距離)は約34キロといいますから、そのパワーに圧倒されます。
海プロえひめ事務局では、この佐田岬灯台の観光資源としての魅力を掘り起こそうと、
地元伊方町や町の人たちの協力のもと調査を進めています。
では改めて、この日の調査結果を順を追って紹介していきます。
立派な案内標識のある駐車場には、夏休みということもあって県外ナンバーの車がちらほら。
■写真「案内標識」…駐車場から灯台までの道のりや遊歩道の勾配が記載されています。
「恋する灯台のまち認定書」も掲示してありました!
同行してくださった地元の方によると、駐車場から灯台までは、ゆっくり歩いて20分ほど。
幅1.5メートルほどの舗装された遊歩道が続きます。
ウバメガシでしょうか、遊歩道のほとんどは天然のトンネルになっていて、
夏の日差しを遮ってくれる一方、潮の香と波の音は届けてくれる心地よい道程です。
そして、トンネルの切れ間から、時折顔を見せる瀬戸内海と宇和海。
灯台までの道のりが、すでに観光資源の予感です。
そして20分。佐田岬灯台に到着。
…が、大きすぎて写真に収まりきりませんでした(^^;
■写真「佐田岬灯台(超近景)」…塔高18メートル、八角形のコンクリート造です
灯台からさらに5分ほど歩くと、
現在は陸続きですが、かつては島だった「御籠島(みかごじま)」という場所に
灯台を見るための展望台が整備されています。
注目は、断崖にある2つの目玉のような人工物。
太平洋戦争末期に作られた砲台の跡。実戦に使用されることはなかったそうです。
御籠島には、砲台のレプリカが展示されています。
佐田岬灯台の周辺には、
▽瀬戸内海と宇和海で同時に海水浴ができる(海から海への移動時間約1分)キャンプ場跡
▽伊勢海老の養魚場跡(約50メートル四方の海水プールのようです。干満&天然魚あり)
なども残っていて、これらも利活用の可能性ありと感じました。
伊方町の道の駅「伊方きらら館」でも、“佐田岬灯台”を見つけました。
こちら、地元の老舗菓子店の名物「うにまんじゅう」なんですが…
「燈の守り人」の佐田岬灯台キャラ・柑爾(かんじ)くんとコラボしているうにまんじゅうを発見!
★「燈の守り人」はコチラをご覧ください → https://www.akarinomoribito.com/
伊方きらら館の方によると、コラボ以降売り上げが伸びているということで、
現在は、特設コーナーが登場しています。
最後に、海プロ推進パートナーで、今回の調査をサポートしてくださった
「まりーな亭」の圭さん、本当にありがとうございました。
そして、絶品の海鮮丼、ごちそうさまでした。
イベント名 | 佐田岬灯台探訪 |