レポート
2021.05.26

廃棄物の処理どうしてますか?|不法投棄の現状【松山市廃棄物対策課】

現在、世界中で問題視されている海ごみのおよそ8割は陸から出たものと言われ、その中でも自然界に分解されないプラスチックごみが海に流れる量は、年間およそ800万トン以上だと言われています。

このまま何の対策も取らなければ海に漂うプラスチックごみの重量は、2050年には魚の重量を上回るとさえ言われています。

(日本財団:2050年の海は、魚よりもごみが多くなるってホント?いま私たちにできる2つのアクション

 

【海ごみに繋がる不法投棄問題】

海ごみにも繋がるごみ問題として、「ポイ捨て」や「不法投棄」などがあり、山間部や空地、河川敷などにごみを不法に捨てる行為が問題となっています。

松山市はピーク時の平成18年(582件)と比べると、日々のパトロールや厳しい取り締まりなど様々な対策によって、近年では不法投棄の数が約160件~170件を推移し減少はしていますが、悪質な不法投棄が跡を絶たない状況です。

 

【不法投棄を取り締まる松山市廃棄物課】

松山市廃棄物対策課は、業務中・休日・夜間のパトロールや通報により取り締まり活動を行っていますが、今日は松山市での不法投棄の実態を知るべく取材をさせていただきました。

松山市中心部から約20分ほどの山中で不法投棄が発見されました。

一目では分からないよう、斜面から投げ捨てた家電製品や端材の数々、わずか数分で重量427kgのごみを引き上げます。

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かなり急な斜面でしたが重機など入れず全て人の手で回収しています。

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不法投棄される物は、家庭ごみや家電製品が多く、その理由は、分別や処理の手続きが面倒、処分費がかかるなど身勝手な理由が挙げられます。

不法投棄されやすい場所には、看板を立てたりロープを張ったり監視の目を特に光らせています。

 

こちらは、梅津寺海岸です。一見きれいな海岸ですが、草むらに隠すようにペットボトルが投棄されていました。

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おそらく海から流れてきたヘルメットや他国のごみまであります。

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ここまで大きいと拾いやすいですが、海岸をよく見ると白く小さなプラごみだらけでした。

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約30分で6袋回収しました。

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▼松山市環境部廃棄物対策課 副主幹 東さん

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【東さん】重さの軽いプラスチックごみは、風が吹くと海まで簡単に流れてしまいます。今日海岸で回収した物からもわかるように、別の場所からごみが流れ着いていると同時に、この海岸からも別の場所にごみが流れてしまっています。山中で回収した廃棄物が直接海に流れ着くことはなくても、土壌汚染の原因となり巡り巡って海へも悪影響を与えています。この事実を一人一人が重く受け止め、ごみを無責任に捨てないことを意識して生活していただきたい。

 

 

不法投棄は、美観を損ねるだけでなく、その廃棄物から出る有害物質が地中に浸透し土壌や地下水等汚染し、環境破壊を招きます。

私たち一人一人の心掛けから無くなるこのごみ問題を、もう一度考え直してみませんか?

取材の様子は、6/6(日)11:25~南海放送テレビにて放送されます。

イベント詳細

イベント名廃棄物の処理どうしてますか?|不法投棄の現状【松山市廃棄物対策課】
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